きっと、信じてる。

だって、あの先輩だよ?大切にしてくれるよ。だから、いいの。結婚しようかな…

「だぁん!」 ………何今の。

夢!?夢だよね?あり得ない。私が先輩と結婚するなんて。

っていうか、変な声出た。(今さら)

…………多分、今ものすごく顔が赤い。

うー。まともに先輩の顔が見れないよ‼

トントン。
ドアを叩く音がした。

「凰澤さん?起きてる?」

先輩だ‼

「はい、今起きました‼」

「朝ごはん食べちゃって。もう、10時」

え?

「ぎゃー。ごめんなさい‼すぐ支度をしますから、…………ってあれ?」

「ん?」

「いえ、今日どこか出掛けるのですか?」

今日は、日曜日。

「ああ。うん、二人で出掛けたいなって。駄目かな?」

少し嬉しそう。

「大丈夫ですよ。行きましょう。」

「よかった。ありがとう。」

先輩、疲れてないのかな?学園にいる時より元気だ。

ん?いや、元気だからいいのか?
………何か、最近先輩のことばかり考えてる気がする。

もしかして、私……それはないか。


きっと私は、自分のことがよくわかってないんだ。


この先、どうすればいいんだろう。


親の言いなり?今までずっと黙って言うこと聞いてきた。だったら、今わがまま言うこともできるんじゃないのかな。

考えても無駄かな。

どうせ、もうすぐ誕生日くるし、ん~。
でもなー先輩はどう思っているんだろう?

家に着く前なんて、ちょっと嫌そうにしてなかったけ?

聞いてみようかな。好きでもない人となんて、一緒になりたくないよね。

カチャ。とドアを開けて、支度が終わったと伝えようとした。

「先輩…?」

あれ?返事がない。

「先輩。支度できましたよ?」

先輩は、廊下の隅で寝ていた。

「先輩、先輩起きてください!」

「ん~。桜……………ていい?」

「え?」

グイっと、強く腕を引っ張られた。

その瞬間…………。

え?えっ。私今……先輩と………キスした?!