ダンナ様を妬かせる方法

「えっ！？それは……」

それはそうだけど、笑いながら聞かれると素直に認められない。

「オレは嬉しいんだよ？香奈が妬いてくれるのが」

「もう……」

そんなセリフ、ズルイってば。

「オレたちは夫婦だろ？香奈は、余計な心配をしなくていいんだよ」

と言いながら、祐一は自分の左手をヒラヒラさせた。

薬指にはもちろん、わたしたちの結婚指輪が光っている。

「例え、会社で香奈と他人の様に接しないといけなくても、香奈がオレの奥さんだってこと、一瞬でも忘れたりしてないから」

「うん……」

結局、今夜も祐一に上手く扱われて終わっちゃった。

本当はちょっとくらい、見返したいんだけどな……。