ダンナ様を妬かせる方法

そして、もう一つの至福の時間。

それは、ベッドの中での時間だ。

今夜もいつも通り優しく、そしてたっぷりとわたしを抱いてくれた。

その祐一の体を抱きしめ、胸に顔を埋める。

「ねえ、祐一って本当に人気があるよね。今日だって、坂下さんたちに囲まれてたじゃない?」

「そうか?自分では感じないけどな。だいたい、坂下たちは仕事のことで、オレに話しかけてるだけだから」

「そうかなぁ。違うと思うけど」

相変わらず、無自覚なんだから。

「違わないって。坂下たちは、香奈よりもベテランだろ?任されてる仕事量も多いんだ。自然と、オレとの会話も増えるんだよ」

「それにしても、いつも祐一の側に群がってる気がする」

すると、祐一が笑いを堪えながら言ったのだった。

「香奈、ヤキモチ妬いてるのか?」