「あ、えっと、うん。
……他と反応が違うから困る」
「は?」
反応?何?どれ?
意味が分からない。
「母親はどうしたのーとか、根掘り葉掘り聞いて来たり。
大変だったねーとか可哀想ーとか、無駄に同情して来たりするヤツばかりだからさ。
素直に褒められたのって、なんか、初めてで戸惑う」
「いや、だって凄いですよ。
私家事も料理も嫌いですから」
「それはまずいな」
「ですよね。わかってるんですけど、苦手なんですよ。要領悪いというか」
「ああ…成程、それはそうかも」
「……」
ど、どうせ、要領悪いですよ。
てか、それはそうかもって何で肯定されないといけないの。
私要領悪いとこ見せたかな!?
「あのファイルも色々勿体ないと思ったし」
「………」
……見せてた。
そうだ、今日貸したんだった。



