「あのさ、お隣さんはこの際置いておいていいけど、同僚と仲良くしようとかそんな気持ちはないわけ!?」
「……」
「一応、俺これでも引っ越して来てここら辺全然わかんないわけ。
教えてくれるとか、指導係になったよしみとかさ」
「……えっと」
「確かにタイプだって言った!
でも、変な事!?悪い事言ってないだろ!?
何?彼氏でもいるわけ!?」
「……いや、いませんけど」
「じゃあ、いいじゃねえかよ!」
「あ、あの、落ち着いて下さい」
「落ち着けねえっつうの!」
山本先生は興奮してるのか、大きな声だから、通る人が何事かとこっちを見ている。
非常に気まずい。マンション前でこんな騒がないで欲しい。
「と、とにかく中に入りましょう」
「無理ー。俺もう無理ー。
安西センセの部屋に入れてくれなきゃここで騒ぐー」
こ、この男は。
ツンっと顔を背けている彼は、全く以て動く気配がない。



