「よし、行くかね」
「そうですね」
私達は腰を上げると、職員室を出て見回りを再開した。
文化祭は大きなトラブルもなく、終わりを迎える事が出来た。
これから後夜祭だ。
実行委員が決めたらしいが、劇やバンドの人気投票を集計して一番を取った演目を披露するらしい。
後は合唱とかダンスとか。
人気だったのは、久住君のクラスの劇だ。
コメディ調のシンデレラが一般客にもウケたらしい。
それを再度見て、楽しんだ。
しっかり最初から見る事出来たし。
それが終わった後、三年生のバンド演奏で盛り上がる体育館。
私はひっそりと体育館を抜け出すと、久住君を探しに行く。
着替えたかな。
静かな廊下を歩いてると、通路の奥から足音が聞こえる。
それは春斗だった。
「あ」
「真央梨」
「体育館行かないの?」
「今から行くよ。盛り上がってる?」
「うん、すっごい」
「真央梨は行かないの?」
「ちょっとね。でもすぐ行くよ」
「そっか」
「それじゃね」
私は春斗に別れを告げると、その横を通り過ぎた。



