「え?安西先生?」
「写真撮るぞ、航生!」
「兼田君!?」
ちょっと待て。
二人きりって可笑しくないか。
「よし。皆も撮ろう!」
「え?まお先生?」
私はクラスに顔を出すと、
「写真撮ろうーっ」
そう皆に声をかけた。
「あ、真央梨先生ー」
「安西先生だー」
そうやって、集まって来るクラスメイト達。
少し不満そうな兼田君。
多分、兼田君は久住君の気持ちを知ってるんだろうな。
でも、あまりオオゴトには出来ない。
あくまで、私と彼は教師と生徒の立場なんだ。
「んじゃ、俺安西先生の隣」
そうやって、私の隣をキープする久住君。
少しだけ顔が赤くなっている。
……。何、この小動物。



