「私、連絡先知らない」
「だろうな」
「え。何それ」
「教える気ないし」
「…ど、どうして」
「あはは。嘘だよ。
いいよ。教えるから」
そう言うと、春斗は笑いながら携帯を取り出した。
私も慌てて携帯をカバンから出す。
それから、連絡先を交換して私と春斗は笑い合った。
「んじゃ、帰ろうか」
「うん」
並んで歩いて、私と春斗はマンションへと向かう。
玄関の前まで来ると、また明日と言って手を振り、お互いの部屋へと入って行く。
カチャリと鍵をかけて、私は靴を脱いだ。
それから、すっかり酔いの冷めてしまった私はすぐにお風呂に向かう。
メイクを落として、シャワーを浴びて。
考えるのは、二人の事。
お風呂から出て、髪の毛を乾かしながら。
思い出すのは、辻先生の言葉。



