「かーれーがー心配だってよ!安西ちゃん!」
辻先生はニヤニヤとしながら、春斗を指差してそう言う。
春斗ははあ!?って顔をしてるけど、特に否定はしない。
「可愛いね。全く。ほらほら。送ってもらいなさい」
「え。ちょ、つ、辻先生!?」
「明日お金は請求するから」
「いや、俺出しますから」
そう言うと、春斗が一万円札を財布から取り出して机に置いた。
「は!?ちょっと待ってよ!払う!私払う!」
「いいから。帰るぞ。辻先生、ありがとうございました」
私の腕を取ると、春斗は強引に引っ張って行く。
「はいはーい」
辻先生はそんな私達にヒラヒラと手を振った。
わけがわからぬまま、私は春斗と外に出ると帰路につく。
腕を離してくれる気配もない。
ちょっと、待って。
今日、貴方。
諦めるって言いませんでしたか。
どうしてこうなってるわけ。
はてなまーくがいくつも浮かんで、それは消えそうにない。



