エレベーターが四階を知らせる。
扉が開き一緒に降りた後、私の部屋でなく春斗の部屋へと私を連れて行く。
私を先に中に入れると、レジ袋を置き、鍵をカチャリと締めた。
それから、私を壁に押しやると身動き取れない様に手首を掴んだ。
「……っ、春斗!?」
痛みと驚きと恐怖で顔を歪める。
がっちりと手首を掴まれていて、動けない。
「真央梨」
私の耳元で、低く優しく囁く。
それに背中が粟立つ。
「このまま、無理矢理俺のにしてもいい?」
「はっ!?ダメ、ダメでしょ!」
「……やだ」
「やだって」
じいっと見つめると、春斗は眉根を寄せる。
「は?お前、まじで俺の事誘ってんの?」
「え?」
さ、誘ってない。
誘ってなんかない。
ゆっくりと春斗は顔を近付けると、首筋にちゅっとキスをした。
それに体がびくっと反応する。
クスリと春斗が笑うから、かああっと顔が熱くなっていく。
だ、だって、慣れてないんだ。
仕方ないじゃないか。
春斗が手首を解放したと思ったら、突然その腕は私の足元へと回る。



