「あたし。晴の家いきたいなぁ」 暑苦しいほどに腕を絡ませてきながら、上目遣いに言ってくる。 「あー、無理。」 「どうしてー?お家に誰かいるの?」 「いねぇけど無理。女は入れない」 今までも、家族以外の女は誰一人として入れたことはない。 「じゃあホテルでいっかぁ。あたし割引券持ってるし〜」 ごそごそとカバンの中から割引の券を出して、また上目に俺を見た。 女はこればっかりだ。 すぐホテル行きたいとか言い出して、 ヤりたがる。 まあ、俺もそれ以外に求めることなんてねぇんだけど。