嘘つき男子の愛し方






「…あながち間違ってないね。
ね?晴。どうせ前の…えっと誰だっけ?」




「ちょ、姉ちゃん」




ジュースを持った姉ちゃんが、
机の向かい側に座る。




「マジ!?どんな奴???」




ほら。そんなこと言うから
大翔が興味持ち出した。




「知らねーーーぇ。」




「いててててて」




まだプニプニの
大翔の頬っぺたをグリグリする。




「痛えよ!!こんなこと5歳の可愛い甥っ子にするとか、晴はガキだよな」




そう言いながら、ふん!と鼻で笑う。




「大翔は、保育園で仲良しの梨々香ちゃんがいるもんね。」




姉ちゃんにそう言われて、
どこか誇らしげに澄ましてやがる。




別に。
羨ましくなんかねぇし。