「終わったーーー!!!!」
「お疲れ様。松浦くん」
数学準備室の片付け、
本当に大変でした…。
担任に鍵を返して、
外に出るともう日も沈んで完全に夜。
またまた送ってくれると言う松浦くんのお言葉に甘えて、送ってもらうことになった。
「なんで、笠原さんに話しちゃったんだろーな。玲子先生のこと」
駅から私の家までの道で、
松浦くんは笑いながらそう呟く。
なんでも、友達には一切言ったことがないらしい。
片桐くんにも。
本当にこんなこと、私が聞いちゃって良かったのかな?
なんて思っていると、
まるでそれがわかったかのように
「笠原さんだから。話しやすかったのかもな」
「私だから…?」
そう聞くと、松浦くんはうんうんと首を縦に降った。