「なぁ、俺最近おかしんだけど」




そう言うと、なあに?とテレビから俺に視線を移す姉ちゃん。




姉の千尋は、俺より10歳上で、
結婚して子供もいる。




けど、こうやって頻繁に帰って来て、
色々話聞いてくれる。




両親が共働きで、日常生活でほぼ会わない俺にとってはすげぇありがたい存在。




「女と話ししても、遊んでも、キスしても、抱いても満足できねぇ。」




そう言うと、バコッと頭を叩かれた。




結構本気で。




「いってーーーえ」




「あんた。まだそんなことやってんの!」




俺が痛がってるのに、無視して




たまに来たらいない時あるのは、祐大とかと遊んでるんだ。なんて思ってたあたしがバカだったわ…



とボソボソ言う姉ちゃん。




姉ちゃんには、前々から女の子に気持ちがないのに手出すのはやめなさいって言われてきた。




それでもやめなかった俺が確かに悪いけど、今はそれどころじゃない。