昼休み、
去年同じクラスだった友達から突然渡されたノートを切り取って書かれた手紙。
私に渡すだけ渡して、
何も言わず教室から出て行く様子を見て、冬華と首をかしげる。
「仁菜っ、見てみようよ手紙!」
冬華にそう言われて、
手紙を開けてみると…
『放課後、体育倉庫の横で待ってます』
明らかに女の子の字じゃなさそうな字体で、それだけ書かれていた。
「これって…、呼び出し?男!?」
「えっ、違うでしょ。」
私のこと、呼び出す男の子なんて
心当たりないもん。
「絶対行きなよ!!!?
あたし、仁菜には彼氏作って欲しいんだ」
冬華に肩を叩かれるけど、
ちょっと。嫌な気もする。
岩谷さんとか…
一瞬。そんなことも考えちゃったけど
あれ以来、片桐くんのことは結構上手く避けれてると思うし
恨まれるようなこと、
なにもしてないから大丈夫。
そう心に言い聞かせて、
放課後。体育倉庫へ向かった。