「はぁ…」 すっかり辺りは暗くなっていて、 ネオンがキラキラ輝いていた。 ボーーッと駅まで歩きながら、 考えてしまうのはあいつのことばかり。 どんな女抱きしめても、 誰が誰だか、 わかんなくなるほどキスしても、 さっき、桃を抱いた時も 物足りない。 顔いい女なら、 誰でも良かったのに 人の温もりさえ、肌で感じれれば それだけで良かったはずなのに。 こんなこと今まで一度もなかった。 この心のどこか、虚しく感じる気持ちは 一体…何なんだ?