嘘つき男子の愛し方






むしゃくしゃして、
そのまま机に突っ伏した。




ちょっと間すると、
また群がってくる女たち。




「晴〜。起きてよ〜ぉ」




「ねぇ晴ってばー」




無理矢理体を揺さぶられ、
仕方なく顔を上げる。




「晴〜キスして〜」



そうねだって来た女に、
わざと音が聞こえるようにキスした。




…仁菜に聞こえるように。




「「キャーーーーー!!!」」




俺がそいつにキスすると、
一気に盛り上がり出す女たち。




あたしもあたしもって、
集ってくる奴らに適当にキスを返しながら仁菜の方を見ても




早見と何か楽しそうに喋ってるだけで、
こっちなんか全く気にしていない。