嘘つき男子の愛し方







「仁菜!!!」





ちょうどカラオケの入り口を出た時、後ろから呼び止められて振り返ると、





私を追って走ってきたのか、ちょっと乱れた様子の祐大くんがいた。





「告白の返事…もう決まってるよな?」




あ…。





祐大くんに言われて気付いた。
私一人で解決するだけじゃだめだったんだ。




ちゃんときっちり、答えを出さないといけないんだ。





真剣に見つめてくる祐大くんの目を見返しながら、ゆっくり頷いた。