クラスのみんなが『がんばれ笠原さん』『仁菜ちゃんがんばれーー!』とか言ってくれるのは嬉しいし
カラオケも嫌いじゃないし、
むしろ好きな方だけど…
でも、今はそんな気分じゃないのに。。
そんな私の心の叫びを感じ取ってるのかのように、冬華はニヤーッと嫌な顔で私を見てくるし…。
もう祐大くん、無茶振りすぎるよこんなの。!!!
そんなこと思いながらも、前奏が流れ出す。
〜 ♪ 〜 ♪ 〜 ♪
あ、知ってる。この曲。
かかってきたのは、ちょっと前に流行ったラブソング。
ま、まあ。これならなんとか思い出しながら歌えるかも。よかった…。
ちょっと安心して、マイクを握った。

