「…違うんです。」 むしろ、片桐くんは優しすぎるくらい。 今日だって、本当に私を気遣って傘持って来てくれてたとしたら… 酷いことしたのは私の方かも。 そのまま、 すこしの間お互い黙ったまま 私はなんだか顔もあげられず、ただ漠然と立ち尽くしていたそんな時 「晴はね…」 ゆっくりと千尋さんが口を開いた。