嘘つき男子の愛し方





…なんて思いつつ、ちょっとだけ待っててあげようと足を止めた。






「ねぇ、あなたもしかして笠原仁菜ちゃん?」





突然、そう後ろから声をかけられて振り返ると、立っていたのは綺麗な女の人。





「はい。そうですけど…」





「やっぱり。想像してた通り。可愛らしい人ね!」





「えっ!?」





女の人の言っている意味がわからなくて聞き返そうとした時…





「仁菜ちゃーーーん!」





走ってきた梨々ちゃんによって言葉がかき消された。