電車に乗ってる間に、
雨は止んで、涙も止めた。





さすがに電車の中で泣くわけにはいかないしね…。





家の玄関の前で、
もう一度鏡を開いてみる。





…うん。そんなに目、腫れてない。





それを確認してから鍵を開けて家の中に入ると、見慣れない靴が一つ玄関に並んでいた。





…誰だろう?





そう思いながら、
リビングのドアを開ける。





「ただいまー。」





「あ、おかえり仁菜。」





ソファに座りながら、お菓子を片手に振り向いたお母さん。





「仁菜ちゃんおかえり〜。そしてお邪魔してますー」





「佳代子叔母さん!」





もう一人、ソファに座っていたのは
お父さんの弟のお嫁さん。