そう言えば前に放課後、職員室の前で仁菜と祐大が同じようなこと…
思い出したくもないことを思い出して、
少しイライラしながらも、
なるべく気づかれずにロビーの入り口を通過できるようにゆっくり近づく。
それと同時に、
徐々にはっきり見えてくる生徒の姿。
……嫌な予感が的中した。
それは紛れもなく、仁菜と祐大で、
仁菜の背中には、
祐大の腕がキッチリと回されている。
あの2人…って、やっぱり…
ーーージャリ。
その様子に、
ガラにもなく少し同様してしまい、
足音を立ててしまった俺は、
一瞬にして2人にばれてしまった。

