「わかった…。」
雨に濡れないようにと、私の上で傘を傾けてくれていた祐大くんから、そう返事が返ってきた。
「あと、さっきの…返事「待って。仁菜、明後日のイブの打ち上げ、来るだろ?」
私の言葉を遮って、そう聞いてくる祐大くん。
明後日のクリスマスイブに、クラスで文化祭の打ち上げを学校近くのカラオケでやることになっている。
「いくつもり。」
「おっけ。じゃあまた今度、返事聞かせて。いつでも待ってるから」
目を擦って涙を拭いてから、
しゃがんだまま見上げると、
優しく、でもどこか切なそうに笑う祐大くんが見えた。

