「約束したよな。もう何もしねぇから安心しろよ。……仲良くな」 私に目を合わせないようにしたままそれだけ言うと、傘をその場に置いて走って去っていく。 「まっ…て、待って!!!」 やっと出せた声を絞り出して叫んでも、 雨のせいで掻き消されちゃったのか、 ただ片桐くんが聞こえないふりしただけなのか、 振り返ることなく、片桐くん姿は学校の門の方へと消えていった。