「祐大くん…」 私が呼びかけると、少し腕の力が弱まって体が離れる。 少し動いたら当たっちゃいそうな近距離で見つめられて、 私の背中には祐大くんの腕がガッチリと回されているから、逃げることもできない。 かと言って、このまま黙ったままじゃだめだ。 祐大くんが、ちゃんと気持ち伝えてくれたんだから、私もきちんと返事しないと。 こんな状態、慣れてないし、 頭も正常に回ってない。 けど、何か言わなきゃ… 精一杯に、俯いたまま口を開いた。