周りを見渡してみても、もう放課後。 雨も降ってるし、みんな帰っちゃったみたいで、 傘に入れてもらえそうな友達を探すどころか、帰ろうとしている生徒すらいない。 お昼休み、雨降りそうとかって話してた時に誰かに傘入れてもらう約束しとけばよかった…。 なんて、いまさら後悔しても遅いし、 走って近くのコンビニで傘を買おう。 意を決して走ろうとした。その時… 「仁ー菜!!」 「うわっ!!?」 後ろから、ぽん!と肩を叩かれて、 びっくりしながら振り返ると、にんまり笑った祐大くんが立っていた。