そして、気分も下がったまま迎えた帰りのホームルーム。
「あー!!!!」
私のテストを見ていた冬華が突然大きな声で叫びながら立ち上がった。
クラスのみんな、それにびっくりして冬華に注目する。
そのみんなに、ごめんなさい。と頭をペコペコさせてからまた椅子に座った冬華は、前の席である私の肩をバシバシ叩き出した。
「なっなに!?痛いし…」
「ここ!採点間違ってるじゃん!」
「え…!?嘘っ!!」
冬華が持っていたのは数学のテスト。
確かに、丸の数と点数が合っていなかった。
「これ、見せたほうがいいよ!杉山に!」
冬華にそう言われて、はやく杉山見せようと教卓の方を見ると、もう終礼を終えて教室にはいなかった。