「こら。またぼーっとしてる」 ーーペチッ! 「痛っ!?」 向かい側から何かが飛んできて、私のおでこに直撃した。 ポンッと跳ね返ったそれは、コロコロッと床に転がる。 「これ、結構痛いんだからね」 私のおでこに当たって床に落ちた 片桐くんの消しゴムを拾おうと、椅子から降りて手を伸ばすと、 「あっ、ごめん…。」 同じように拾おうとした片桐くんとの手と、私の手が当たった。 反射的に謝って手を引っ込めたものの、 ばくばくと、心臓がうるさい。 あーーー。 もう、私ってば何やってんだろ。