「写真。俺の方から送っとくから!じゃあ。」
らしくねぇけど、顔火照ってるし。
仁菜に気づかれる前に早くここから出よう。
仁菜に見られないように背を向けて、
急いで近くの机に置いた制服を取ろうとした時
「ま、待って!」
「!?」
俺の服の袖を仁菜に掴まれて、
声と共に呼び止められる。
驚きながらも、
無視するわけにはいかなくて振り向くと、
そこには身長差で必然的に上目遣いになって俺を見上げる仁菜の姿があった。
…うっわ。
袖くいってされるのとか、
上目遣いとかって、やべぇのな。本当。
女の可愛い仕草がどーのって、バカバカしい。なんて思ってたけど、今その気持ち分かったわ。

