冬華から6件に、祐大くんから4件…
冬華は彼氏さんと楽しんでたはずだし、祐大くんからなんて電話がかかってきたことすら初めて。
何かあったのかな??
なんて疑問に思ったちょうどその時、
「仁菜!!!」
携帯から、名前を呼ばれた方に視線を移すと、私の方へ走ってくる祐大くんの姿が見えた。
「探したんだぞ仁菜!!」
「え!?」
息を切らした祐大くんに、
がっちりと両肩を掴まれる。
前屈みになっている分、体重が私の方へかかってきて少し肩が重い…。
「仁菜が客呼び行ったっきり帰って来ねえって心配してたんだからな。それに仁菜を晴が…」
ーーーガラ。
祐大くんが、片桐くんの名前を出したのとほぼ同時。
着替えを終えた片桐くんが
教室から出てきた。

