嘘つき男子の愛し方







「晴じゃん!やば〜い!写真撮ろうよ!」





「じゃあ、あたしもあたしも!!!」





ぶつかった鼻を押さえながら、
声が聞こえた前の方を片桐くんの背中越しに覗くと、派手そうな女の子が数人。






「無理。道塞ぐな、通れねぇし」





「撮ってくれたら、通してあげる〜」





片桐くんと前の女の子達が言い合っている間にも、どんどん周りに女の子が増えてきて





一瞬で片桐くんの周りには女の子の群れができてしまっていた。





うちの高校の生徒以外にも、私服の人や、他校の制服の子までたくさん。






「ちょっと!何突っ立ってんの?邪魔だから!!」





「えっ!?ちょっ!片桐くん!」





私と片桐くんの間にも女の子が割り込んできて、その圧力によって掴まれていた手が離れてしまった。





「仁菜!!?」