ーーそして、文化祭前日。
「仁菜ー!はやくーー!!!」
「ちょっと冬華!待ってよ!」
私の呼びかけも聞かずに、
スキップしながら先を行く冬華。
「なんか今日の早見、やけに嬉しそうだな」
「きっと、文化祭に彼氏来ることになって嬉しいんだよ。」
「あー。なるほどな」
リア充め。と呟きながら私の隣を歩いているのは祐大くん。
文化祭前日の準備で、私と冬華、祐大くんともう一人、山手くんの四人は食品買い出し組。
カフェで出すジュースやお菓子の買い出しに近くのスーパーに来ている。
「じゃあさ、買うもの多いし二手に別れようぜ。山手、悪いけど早見追いかけて飲み物系買ってきてくんね?」
スーパーの入り口。
山手くんは先にお店の中へ入っている冬華を、カートを押しながら追いかけていった。
「よし。俺らも行くか」
「オッケー!」
残った私達も、お菓子を買うべく
お菓子売り場に足を向けた。

