嘘つき男子の愛し方






「ま、まじ…です」




私がそう言うと、なぜかすごく余裕気な顔で口角を上げた。




「ん。おっけ」





それだけ言うと、片桐くんを呼んでいる採寸の和の中に戻っていった。




なんか、流れでおねがいします。
なんて言っちゃったけど大丈夫かな?私。




…だって、ほら。





女子たちの目線が痛いほどに私に向けられてる。





そうだ。片桐くんと話したりすると、
必然的に女子たちに睨まれることがついてくるんだった…。





前の岩谷さんみたいに。





忘れていたことを思い出して、少し寒気がした。