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朝。




「な、なんで居てるの!!?」




「迎えに来たに決まってんだろ」




いつものように家から出ると、




家の門の横に、
もたれかかって立っている人物。




「片桐くんに私の家教えてないよね!?」




「田口って奴から聞いた」




たっ、田口くん!!!
余計なことを…。



田口くんとは、小学校から一緒の男の子。大人しくて、私と一緒で押しに弱いタイプ。




きっと、片桐くんに脅迫のように聞かれたんだろうな…。
可哀想に。




「はぁ…。」




最近、ため息ばっか出るんだよねー。




そんな私のため息を聞いてか、




「んだよ。嬉しくねぇの?」




そう言いながら、また覗き込んでくる。