「玲子…って呼んでたよな」
…ぽつりと、祐大くんが呟いた。
「あの人、玲子先生とどういう関係なんだろーなー。まあ、ガキの俺にはわかんねーかー」
そう言ってあははっと笑ってみせるけど、それは明らかにカラ元気。
…結局。最寄駅が同じで、家もそう遠くない祐大くんに私の家の前まで送ってもらい、別れた。
帰り道、あれから玲子先生のことには一切触れず、クラスのこととか友達のこととか、いっしき話し続けてくれたけど
きっと、
すごく落ち込んでるんだろうな。
悩んでいる友達の祐大くんに、
何もしてあげれないのがもどかしい。
優しくて、面白い。
大切な友達になりつつある祐大くん。
何か、少しでも力になってあげたいな。