…というか、お店のお客さんがみんな黙ったままその男の人に注目していた。





玲子先生の名前。凄く大きな声で叫んでたから、他のお客さんも気付いてしまったみたい。





その男の人は、お店の中の人の視線を一身に浴びていることに気付いた後、





スッと短く頭を下げた後、お会計を済ませてお店から出て行った。





お店の中は、何事もなかったかのような雰囲気に戻って、私たちもお店から出ることになった。





お店の中から出ると、すっかりあたりは暗くなってきている。





「付き合わせて悪かったな。送ってくよ」





そう言ってくれた祐大くんのお言葉に甘えて、送ってもらうことにしたものの、




一見元気に振舞っているようで、
明らかに落ち込んでいる祐大くんの顔を
見ているのは辛い…。