「そこの2階の職員室」 そう言って、職員室の方向を指をさした祐大くん。 「ありがとう。」 それだけ言って、建物の中へ入っていった男の人。 ここまでの一連の流れを、私はただ黙って見ていることしかできなかった。 玲子先生のところにお客さんが来たということは、今行っても喋れそうにない。 中庭で少し時間が経つのを待つと言う祐大くんと一緒に、私も待つことにした。