学校を出て、駅に向かうわけでもなく、 ただ足の向くままに歩く。 奪いたい。なんて、 一瞬思った自分に驚いたけど、 そんなことを思ったところで、 仁菜を無理矢理奪って自分のものにするなんて資格は俺にはない。 祐大と仁菜の間に割り込むことなんて、俺にはできない。 それはわかってる。 でも、 仁菜のことが忘れられない。 俺に向けた笑顔も。 泣き顔も。