「出席をとるぞ〜。席につけ〜」
と先生が入って来た。
 
周りの人はみんな席につき、朝のHRが始まった

「俺が今日からこのクラスの担任となる小山聡だ。よろしくな!」

「「よろしくお願いしまーす」」
と先生の簡単な自己紹介を終え、
入学式についての話を聞きHRが終わった。
と、同時にチャイムが鳴り、私はトイレに行こうとした…が、後ろから、
「あのー、ちょっと良いですか?」
と話しかけられた。
話しかけてきた子は私より背が小さくて、髪の毛はふわふわの茶色いロングで、犬みたいな可愛い子だ。

「なんですか?」
「えっと、私同じクラスの川本絵莉って言います!あの、私引っ越してきたばかりで、学校にも友達いないんです…。だから、友達になってもらえますか?」
と言われた。

いきなりでビックリしたし、なんでうちなんだろうって疑問に思ったけど、断れないし、私も友達が欲しかったから
「いいよ〜」
と言った。
「ほんとですか!?ありがとう!」
と言われ手を掴まれてめっちゃブンブンされた。
なんか動物的で可愛いなぁ〜。
それよりうちも自己紹介しなきゃ。
「うちの名前は、小野寺美波だよ〜!花北中学校って所から来たの」
「え!花北中学校ってここから遠い所だよね??」
「そうだよ〜!」
「じゃあ、みなみちゃんも友達がいないの?」
「うん!だから少し緊張…」
と言ってへへっと笑ってみせた
「私も引っ越してきたばっかだから友達いないの一緒だね!でも同じ中学だった人なら二人いるんだ〜まぁ、それ男子だからさ…」
「そうなんだ〜!仲良くなかったの??」
「一人は幼なじみなんだけどね、中学2年の時くらいかな?それ以来話してないんだ。避けられてるみたいだしね。ほら、あそこの二人だよ」
と指差したのは女好きそうな人と、クロに似ている人だった
「私の幼なじみの方は新井祐介。馬鹿だけどスポーツならなんでも出来るの!」
と自慢気に話された
うん。多分えりちゃん、新井って人のこと好きだな。と確信した
まあ、幼なじみだしね。そういう恋愛って結構多いっぽいし。
「そんでその隣にいるのが黒崎光太!中3の冬休み始まる前に転校して来たんだよね〜。なんでこの時期?ってみんな思ったけど、祐介がいっぱい接していくうちにみんな気にしなくなったからすぐクラスに打ち解けたよ!」
確かになんでその時期なんだろ。
クロの死んだ季節と同じだ

全て被る。名前も声も時期も。
本当にもしかしたらクロなの?

私はえりちゃんに相槌を打ちながらそうなんだ〜と言うことしか出来なかった

なんか気分悪いや。