時計の針は、もう夜の九時をさしていた。窓の外はもう真っ暗。塾は十時でしまってしまう。あたしの教室にはもうあたし一人しかいなかった。 そろそろ帰ろうかな。 そう思ったとき、 ガチャ。 え?! 光一郎がはいってきた。 「お疲れさん。お前も結構夜まで勉強してんのな。えらいじゃん。」 机の上に座り、片手にジュースを持ちながら、こっちを見た。 あれ以来、まともに二人で話すのはひさしぶりで、あたしはまたどぎまぎしてしまった。