「おにいちゃんは、つらいの?」

少女はなおも聞いてくる。
それが妙にうっとうしくて、イライラして…。
きっと少女は僕が感情的になってることに気付いている。それでもなお、僕を気にするその子に言ってしまおうか、と思い始めた。
妙に大人びた少女。
きっと僕はこの子に伝えるべきではない。赤の他人、なのに。
縋り付いてしまいたくなった。
僕の、大切な、彼女のことを。