学校が終わると神谷くんが言った。 「駅まで送るよ」 「うん」 アタシはハイテンションになる。 ミス○○○になった時のような注目と、嫉妬の目が帰って来たんだ。 菜実、見てる? アタシ最高の男をゲットしたよ。 神谷くんの言葉に頷きながら、アタシは駅まで歩いた。 「あんま喋んないんだな?」 「えっ?」 「まぁいいよ。又明日な!」 神谷くんのキラキラ笑顔に見送られ、アタシは電車に乗る。 『あんま喋んないんだな?』 神谷くんの言葉がアタシの胸を突き刺した。