「誰でしたっけ?」 アタシは小野田のすっとぼけた言葉にムカつきながら答えた。 「佐藤奈菜だよ。…小野田だろ?」 「はい」 「アンタ、こんな所で何やってんの?」 「散歩ですよ。たまには気分転換をしないと、息が詰まってしまいそうですからね。この街は僕には合わない」 「ふーん」 「貴女はいつまでここに居るつもりですか?」 「別に決めてないけど」 「まぁ、その内何処にも居られなくなると思いますけどね」 そう言って小野田は笑った。 この気持ち悪い笑顔は高校の時のままだな。