アタシはガシャガシャと音を立てて、水割りを作る。 早く帰れ。 お前が帰ればアタシも帰れるかもしれないんだ。 そんなアタシの気持ちを見透かしたように客は言った。 「何か用事でもあるの?」 「あるよ」 「君は正直だな」 客はそう言って笑った。 まるでパンダのような客は、金持ちそうに見える。スーツも鞄も時計も、全てが高級ブランドだ。 「何でクリスマスにキャバクラなんかに飲みに来るの?」 アタシがふて腐れてそう言うと、客は笑いながら言った。 「そんなに帰りたいなら、帰らせてあげるよ」