NA・NA・MI


全然嬉しくない!

ちっとも誉められている気がしない。



「じゃあ、今日は帰るよ。マリンちゃん、又明日ね」


「はい、待ってまぁす」



アタシと菜実がジョニーを送り出しに行くと、ジョニーは凄く嬉しそうな顔をして、歌舞伎町の人混みの中に消えて行った。


ジョニーを見送り、アタシは言った。



「どういうつもり?」


「何がぁ?」


「さっきジョニーにアタシの事話してただろ?何であんな嘘言うんだよ?」


「さぁ?足りない頭でよく考えてみれば?まぁ、ゆっくり…。その内分かるわよ」



菜実はそう言って笑いながら店の中に戻った。