NA・NA・MI


開店時間になり少しすると、花束を抱えたジョニーがやって来た。


アタシはいつものように、ジョニーの横に座る。



「今日は誰かの誕生日?」


「いや。君にね」


「……?アタシ?」


「あぁ。何か飲んで」



アタシはオレンジジュースを頼み、少し考えてみたけど、花束を貰う理由なんて分からない。



「アタシ、誕生日じゃないよ?」


「知ってるよ。今日でちょうど約束した2ヶ月だからね。お礼の花だよ」



ジョニーはそう言って笑った。


今日だったんだ…。

アタシはまだ、ジョニー以外の客から指名を貰えていないんだ。