NA・NA・MI


閉店後、アタシは田辺に連れられて新居へと向かった。

歌舞伎町から車で約5分。うん、この距離はいい。

ヨッコんちから通っていた時と、距離は余り変わらない。



「じゃあ、ここの303号室だから」



田辺は無愛想に鍵を渡すと、すぐお店へと戻った。

何だよ、ここはオートロックじゃないのかよ…。しかも階段だ。


アタシは息を切らせながら、三階まで歩いて行き、部屋の鍵を開けた。


電気を付けて部屋に入ると、つい最近まで誰かが住んでいたような、薄汚れたカーペットとカビ臭い布団、古臭い電化製品が置いてあった。