「大丈夫?」
魔莉奈に、 紐を解かれ、肩をかつがれる松柳流男。
「花火の唐辛子パウダーを、少し、吸って、しまったよ。すぐ、呼吸を、切り替えたけれど、羽1枚を、鼻の下につけて、動かさない呼吸。君は、たいした、もんだよ。あれだけ動いて、呼吸を、乱さない。」
シャバの空気を、吸った!みたいな顔の松柳流男。
「折りたたみトンファー。回転する仕組みで、伸ばされると、相手に、読まれづらく、気も滅入るが、伸ばす前に、倒したのは、凄い。」
そういう松柳流男に、魔莉奈は、
「これから、どうなるのかなぁ。」
虚空を、見つめる。
モンシロチョウが、畑から、鬱蒼とした森に、飛んでいく。
長い長い、峠の車道を、二人で、歩いていく。
魔莉奈5に、続く