「ぬかったよ。」
紐で、グルグル巻きに、されている。
黒ずくめの服の男達に、囲まれて。自動小銃武装だ。
「空手の名手も、ざまぁないな。蜂。」
リーダーらしい男が、廃墟の、いかにも幽霊が、人を驚かすのを、サボるかのような雰囲気に、溶け込めない違和感で、焦るかのような、上向き顔で、いった。
「その呼び名は、よしてくれ。こんなことしても、益は、ない。」
蜂と、呼ばれた、グルグル巻きの男は、瞑想状態の時の目だ。
「違いない。」
リーダーらしい男は、上向き顔を、なおさら上向きに、した。
その時、
「松柳流男!助けに、来たよ!」
と、女性の声が。そして、
爆発音。ものすごい煙に、黒ずくめの服の男達は、目を潰され、咳き込む。
魔莉奈は、トンファー二つで、武装して、飛び込んで、来た。
パニック。
「何が、おこった。」
一人が、叫ぶ。もう一人は、自動小銃を、乱射。
「打つな!危ないだろ!グワッ!」
魔莉奈のトンファーを、まともに、くらい、続けざま、もう二人も、トンファー突きを、くらい、沈んだ。
残るは、二人。
煙の効果は、残っているが、少しずつ薄れている。
自動小銃を、振り上げた男に、トンファー突きで、飛び込む。
ドスッ
かすかな、そして、太い音で、男は、倒れた。
リーダーらしい男が、
「蜂の弟子か!」
と、いいながら、腰の折りたたみトンファーを、抜いた。途端、
魔莉奈が、トンファーを、思いっきり振り上げ、男は、折りたたみトンファーを伸ばさないまま、受ける。
その時、魔莉奈は、待ってましたとばかり、もう一つのトンファーで、男のみぞおちを、突いた。
ドフッ
かすかな、そして太い音と、ともに、男は、倒れた。